どこまで資料を見せる必要がありますか?
こんにちは。大田区の相続大好き税理士です!
連休はいいお天気でしたねぇ。
皆さまどのようにお過ごしでしたでしょうか?
私は暖かい日差しに誘われて神宮外苑の黄色に染まった銀杏並木を家族で散策して
いるニュースをテレビで見ておりました。
さて、本日は、相続税の申告を依頼した場合、どこまでの資料を税理士に見せる必要があるか、というテーマでお話ししたいと思います。
ご相談の最初の段階で、税理士から必要な資料のリストを示されるケースが多いと思います。
そして、たいていのお客様は「こんなに集めなければならないんですか?」という反応をなさいます。
種類もそうなんですが、入手するためにどこかに出向いたり、手続きが必要な資料が多いことも要因だろうと思います。
ただ、税理士としては、正確な資料に基づいて正確な申告書を作成するためには、正しい資料のご提示をお願いしたいと強く思っています。
お願いしたものは、全部出してください!
そうはいっても、昨日今日あったばかりの税理士に自分の懐事情まで知られるのは気味が悪い、とおっしゃる方もいるでしょう。
気休めに思われるかもしれませんが、税理士にはお客様の情報について職務上の「守秘義務」が(税理士法上の義務として)課せられていますので、お客様の同意なしに第三者に漏れるご懸念はないと信じてください!
ですが、実務ではまれに困ったお客様にも遭遇することがあります。
たとえば、銀行の預金通帳の過去7年分(通帳が見当たらない場合は銀行が発行する取引記録)のコピーのご提示を、お亡くなりになった方と相続人の両方についてお願いするのですが、なかなかお見せいただけないことがあります。
断言しますが、依頼人がどれだけ預貯金をお持ちだろうが、そこにはまったく興味はありませんっ!
単純に、税法上、お亡くなりになる前7年間の間になされた生前贈与は、相続財産に足し戻して相続税を計算する必要があることから、確認材料としてお願いしているわけなのですが、「残高証明書で十分でしょう」といってお見せいただけないことがあるのです。
実は、十分ではありません。
税務署では、相続税の申告が提出されると、あるいは、「この案件は税務調査するゾ」と決めると、金融機関に対して、お亡くなりになった方とその相続人となる方の名義の口座の有無と過去10年分(7年分説もある)くらいの取引記録を提出するように求めるそうです。
すなわち、税務署は「相続税申告に記載すべき銀行データ」のいわば「正解」を持つことになります。
そして、相続税の税務調査が行われる際に、真っ先に突っ込まれやすい論点は、いわゆる「生前贈与」についてです。
ですので、申告時点で税理士に銀行取引の情報を出し渋っても、あまり得策ではないということがお分かりになると思います。
ちなみに、税務調査で税務署側が銀行口座のことに言及した場合、ほぼ完ぺきな情報を握ったうえで俎上に載せてきますので、その部分ではほぼ”負け”を覚悟します。
当然、相続人が存在を知らなかった口座を指摘されるといったやむを得ないケースもありますが、存在を知っていた口座について事実に反する申告を行っていた場合は逆に「知っていて隠したのではないか?」という「悪質性」が論点になってきます。
こういうことがあると、われわれ税理士も税務署から「本来確認すべきであった資料の確認を怠って申告した」という烙印を押されることになりますので、極力避けたいと思っています。
程度によっては、税理士法違反(脱税ほう助)とされる可能性もありますから、そうなったらまったく割に合いませんよねぇ。
したがいまして、こちらがお願いしている資料のご提示をいただけない場合、原則として相続税の申告業務をお断りすることにしています。
正確な資料のご提示は、相続税申告という一つの共同作業を担うパートナーとして、お客様と税理士との信頼関係の醸成という役割を持つと同時に、結果として、正しい申告につながるということをご理解いただきたいなと思っています。
今日は、一転して鉛色の肌寒いお天気ですが、体調を崩さないようにしましょうね。
ではまた!
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